できないは宝物

2023-12-02

東京都心の広い公園では、
休日ともなると、
たくさんの方が遊びに来ています。

ある日、1歳くらいの子供を連れた
夫婦が散歩をしている光景を見ました。
とても幸せそうでした。

その子が大きな石に向かって
歩き出しました。
どうやら、その石を持ち上げようと
考えているようでした。

それを見たお母さんが、
「〇〇ちゃん、やめなさい。
そんな大きな石持ち上げられないよ。」
そんなふうな言葉をかけていました。

皆さんはこの光景を見た時、
どんなふうに感じますか?

大人から見たら、そんな大きな石を
小さな子どもが持ち上げられるわけがない。
それは事実です。

どうせ無理だから、無駄なことは
しなくて良いと思いますか?

1歳くらいの子は、目の前の石が、
自分にとってはどれくらいの重さなのかを
肌で感じるチャンスだったかもしれません。

もし、持ち上げられなくても、
どうやったら持ち上げられるかを
考えることはできます。

そして、いつか持ち上げられるように
なった時の満足感は、
何ものにも変え難いのでは?
と思います。

どうせ無理
なぜできないの etc.

『できない』がいけないことのような
言葉掛けをするより、

大人も本気で一緒にチャレンジしてみて、
無理ならどうしたら良いだろうと、
一緒に考えてみて、

ようやく出来た時、子どもたちと一緒に
心から「やったー❗️」と喜ぶ方が

子どもたちにとっては、
自己肯定感や自己効力感を持つ
きっかけになるのでは?

「できない」は宝物です。

周りの人と比べて、
できないことを嘆いたり、
心配したりするより、
目の前のわが子の今に共感し、
一緒に味わってみませんか?
(大沼 縁)