男女平等という風潮がありますが、
男性性と女性性の違いは歴然としており、
それゆえに、子育てにおいても、
お父さんとお母さんが全く同じ役割を担うことは
難しいことです。
なんといっても、男性は子どもを産めないし、
母乳をあげることもできません。
お母さんは、自分の体の中で十月十日わが子を
守り育てていますが、
お父さんは、それを外から見ているだけですから、
そのきずなの強さはお母さんにかなうわけがありません。
そんな弱みがあるからこそ、
お父さんは家族を守るために頑張っていると
言えるのではないでしょうか?
さて、そんなお父さんの子育てにおける役割を
考えたことがありますか?
「うちのお父さん、もっと厳しく
怒ってくれたらいいのに。」
お母さんがそうおっしゃるのをよく聞きます。
女性に比べて、ホルモンが安定している男性は
比較的冷静に、俯瞰して子どもたちと向き合うことが
できますね。
怒り方は、各家庭でルールを話し合ってほしいと
思いますが、お互いの生い立ちや想いを
しっかりと理解し合うことも大切です。
そして、子どもたちの成長の過程で
出てくる様々な感情、気持ちと
本気で向き合ってくれる大人が一番必要で、
それこそがお父さんの役割ではないでしょうか?
子どもたちと本気で向き合うためには、
自分を知っておくことも大切です。
子どもたちに話してほしいのは、
お父さんの武勇伝ではなく、
失敗談です。
例えば、子どもが片付けができなくて
怒られた時に、
「お父さんも子どもの頃は、
片付けができなくて、よく怒られたなぁ。
一緒にお母さんのところに謝りに行こうか。」
というふうに、子どもと一緒に
お母さんの気持ちを咀嚼できるのもお父さんです。
もちろん、その逆もありますね。
こんなふうに、お互いの想いを理解しつつ、
夫婦二人で子育てをしていけるといいですね。
(大沼 縁)