大好きな谷川俊太郎さんが、
「人は、何をしに生まれてくるのですか?」
という10歳のお子さんの質問に対して、
「人は何かをしに生まれてくるわけでは
ありません。生きているのが楽しくて、
幸せだと思えるように生きる、そのために
生まれているのです。」
とお答えになっているのを見て、
本当にその通りだなと思いました。
子どもたち、とくに赤ちゃんを見ていると、
まさに、そんな感覚で生きているように
見えます。
ある日のスコーレ保育園での出来事です。
1歳児クラスに、0歳のハイハイしている
お子さんが見学に来ました。
1歳児クラスでも、すでにお誕生日を迎えて
2歳になった女の子たちは、先生役を
してくれていて、
この見学に来た赤ちゃんをもてなそうと、
おもちゃを持ってきてくれました。
それは、おままごとで使うプラスチックの
カラフルな4枚のお皿でした。
どんなふうに渡すのかな?
と見守っていると…。
はじめは、4枚のお皿を重ねたまま
渡しました。
ところが、0歳の赤ちゃんは全く興味を持ちません。
次は、どんなふうにするのかな?と
さらに見守っていると…。
今度は、4枚を横一列に並べてみせました。
先程の赤ちゃんは、先程より反応はありましたが、
ちょっと触ったら、すぐに、ほかのものに
気持ちが移ってしまいました。
女の子たちは、ちょっと困った様子で、
私にSOSを送ってきたので、
私は、お皿を頭に乗せ、
「ねー!」と首をかしげてみました。
その時、頭から落ちてきたお皿に、
びっくり!!のリアクションをして見せたのです。
それを見ていた女の子は、
その0歳の赤ちゃんにも、
同じことをして見せました。
すると、赤ちゃんは、とびっきりの笑顔を
見せてくれたのです。
女の子は、赤ちゃんが飽きるまで、
何度も何度もやって見せてくれました。
そろそろ飽きてきたかな?という頃、
私は、お皿を立てて、
コマのように回してみました。
女の子も、同じように真似しようとするのですが、
なかなかできません。
でも、一生懸命にやる様子を、赤ちゃんは
ジッと見ていました。
そして、ある時、女の子が手を離した瞬間、
そのお皿を赤ちゃんがつかんだのです。
そこで、何か閃いたのか、
その女の子は、少し離れたところから、
そのお皿を立てて、コロコロと
赤ちゃんに向けて転がしたのです。
赤ちゃんは、もちろん、大喜びで、
そのお皿をキャッチしました。
この一連の出来事をどのように感じられますか?
子どもたちは、
初めから、こうしようと決めていなくても、
偶然のなっから生まれたことを捉えながら、
そのこと自体を楽しんでいます。
このような子どもたちを観ていると…。
「何をしに生まれてきたのか?」を
忘れてしまったとしても、
目の前に起きている事象を見て、
そのこと自体を思い切り楽しんでみると、
いつの間にか、私たちの人生は、
心地良い方に向かっていて、
そこに生まれてきた意味も見つかるのでは?
と感じています。
非言語コミュニケーションでは、
この物事を観る力や、
正解を求めるのではなく、
起こった出来事を捉えて、
やり取りそのものを楽しんでいく力が
育まれていくのです。
その世界観は、
言語を使ったコミュニケーションよりも、
格段に豊かで、想像力にあふれていると
思いませんか?
(土橋優子)
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